ながさき町ねこハンドブック
2012年3月発行
A5サイズ・24ページ・カラー印刷
発行部数:2,000部
5月に旗揚げした町ねこ調査隊塾。11月には、早くも成果品の検討に入りました。情報がコンパクトに収納され、携帯が可能、場所を選ばす、片手でも見開きできるー―となれば〝ハンドブック〟――即、決定しました。
その内容は大きく3つに分かれます。
1. 町ねこ調査の方法
前半は、みなさんの疑問――〝調査って実際、どういうふうにやっているの?〟にお答えしています。
町ねこの見つけ方
ごはんをキーワードにすれば、公園・寺社・飲食店街の周り等。お腹が満たされれば、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせ、且つ、車・人通りの少ない、少し高い所を好むようです。
カルテの書き方
毛柄だけでなく、目や鼻の色、しっぽの形もかなり個性的です。
写真の撮り方
描き終えるまでに逃げられることはしばしば。撮影は、低い姿勢で静かに近寄ります。角度を変えて複数枚撮っておけば、自宅で描くことも可能です。
マッピング
ねこが特定できたら、見かけた場所を地図におとします。エリア内の頭数、行動範囲がわかります。
2. 町ねこリスト・カルテ・マップ
中盤には、ハンドブックを手にとられた方の最大の目的――〝どこにどのような町ねこが暮らしているの?〟にお答えして、写真リスト・カルテ・マップを掲載しています。さらに、会ってみたくなってもらえるよう、出会う確率を肉球の数で表しています。ところで、この4つのエリア(寺町・西坂町・長崎大学・住吉町)、特別にねこが多いわけではありません。塾生の自宅や職場の周辺といった、日常的に調査が容易なエリア、という理由からです。調査には、やはり時間が必要なのです。
3. 塾長、塾生の想い
随所に、複数の塾生による〝ねこうんちく〟や〝想うところ〟を綴っています。
毛柄と性格に相関はあるか?―「毛柄占い」。地方色豊かな―「猫民話」の紹介。浮世絵師のみならず殿様も商売にしていた?―「鼠よけの猫絵」。ねこトラブルの発端・原因の解説―「のらねこはじまり物語」。ペットフードの登場と繁殖の問題―「カリカリとねこ算」。想像よりも過酷な生活?―「長崎大学ねこ事情」。猫のぼやき―「ねこトーク」。なかでも「猫としっぽ」は、動物を飼ったことがある人なら誰しもが思う~偶然か? はたまた、実は言葉が分かっているのではないか?! 疑惑。そして、「長崎市の町ねこは幸せか?」では、町ねこを取り巻く複雑な人間模様が浮き彫りに…。ラストは塾長の想い―「町ねこ調査隊塾のめざすもの」で締めくくられています。
歴史的、文化的、人とねこは密接な関係を保って暮らしてきました。これからもより良く共生していくためには何をすべきか?…是非、ご一読ください。