公開ディスカッション「町ねこサミット in 長崎」
町ねことまちづくり:ねこと生きるまち、ねこを活かすまち
日時:2014年11月23日(日) 13:30~16:00(13:00開場)
会場:メルカつきまち 5F会議室
対象:小学生以上(小学生は保護者同伴)
参加費:無料
主催:長崎の町ねこ調査隊塾
備考:この事業は平成26年度長崎市市民活動支援補助金の交付を受けて実施します。
「町ねこサミット in 長崎」のめざすもの
私たちは、まちなかを歩き回るねこを「町ねこ」と呼びます。飼いねこもいれば、ノラネコもいます。町ねこは人の手からエサをもらいながらも、自由に生きています。その自由さは町ねこの魅力的なところであり、やっかいなところでもあります。
まちなかには、ねこをかわいがる人もいれば、糞尿被害などに困っている「ねこ困りさん」もいます。同じねこでも、ある人には愛しくかけがえのない命であり、片方では迷惑この上ないモノにもなります。住宅が密集するまちなかでは、両者の対立は深刻です。
ねこはモノではなく、命ある生き物です。捨てられたり、殺処分される不幸なねこをなくすために、ねこを人間のパートナーとして受け入れる環境を作り、ねこの居場所を見つけ、さらにねこをまちづくりに活かせないか、私たちはそう考えています。
「ねこと生きるまち、ねこを活かすまち」をつくるためには、誰もが納得できるようなルールが必要です。そのためには公正な立場である行政と市民や地域をつなぐネットワークをつくり、情報を共有し、オープンな場で話し合うことが大事です。
「ねこと生きるまち、ねこを活かすまち」を実現するためには高いハードルがいくつもあるでしょう。そのハードルを一つずつ乗り越え、ねこも生きやすく、人も暮らしやすいまちづくりをめざして、町ねこサミット in 長崎を開催します。
長崎の町ねこ調査隊塾
パネリスト等の紹介
木下征彦(きのした・ゆきひこ)
高崎商科大学専任講師(専門=社会学・政治哲学・公共哲学)
1975年生まれ。日本大学大学院人文科学研究科社会学専攻博士後期課程満期退学。現在、高崎商科大学専任講師。
コミュニティの問題解決やまちづくりという社会学的観点から地域猫活動を研究している。日本大学で担当する授業から生まれた自主ゼミ「人とねこ研究会」の学生たちと共に、東京都をはじめ福岡市を含む20以上の地域で100回以上のフィールドワークを行い、地域猫活動の研究を継続してきた。
毎年3月に開催される東京都台東区地域猫ボランティア講習会でのゼミ生の研究発表を指導するほか、自身も2013年11月に開催された第13回新宿区「人と猫との調和のとれたまちづくりセミナー」にてコーディネーターを務めるなど、活動の幅を広げている。
2014年中には地域猫についての研究成果をゼミ生たちとの共著で出版する予定である。
《主な著書》
『コミュニタリアニズムの世界』(勁草書房 2013年、共著)
『行為・構造・文化の社会学』(学文社 2010年、共著)
『現代地域問題の研究―対立的位相から共働的位相へ』(ミネルヴァ書房 2009年、共著)
門司慶子(もんじ・けいこ)
福岡市南区保健福祉センター(南保健所)衛生課 勤務
1961年生まれ。宮崎大学大学院農学研究科獣医学専攻卒業後、福岡市役所に入庁。
1995年より西部動物管理センターに配属され、女性としては市役所初の狂犬病予防員となる。その後、動物園や油山牧場へ着任して飼育動物の健康管理や防疫を担当し、2011年に家庭動物啓発センター所長として再び動物愛護管理行政に関わった。
南保健所へ異動した今も、個人的に動物福祉団体ライフリレーネットワークに所属し、公園の野良猫のTNR活動を実践中。
山根明弘(やまね・あきひろ)
北九州市立いのちのたび博物館学芸員・理学博士
1966年兵庫県うまれ。九州大学大学院時代に、福岡県新宮町相島にて約7年間、200匹ものノラネコを対象とした生態学研究を行う。専門は動物生態学、動物遺伝学。
《著書》
『わたしのノラネコ研究』(さ・え・ら書房)
『日本動物第百科 第一巻』(平凡社、分担執筆)
『Homosexual Behaviour in Animals』(Cambridge univ. press、分担執筆) ほか
中島由美子(なかしま・ゆみこ)
長崎の町ねこ調査隊塾塾長
1955年生まれ。2011年5月より長崎伝習所「長崎の町ねこ調査隊塾」の塾長として、長崎市内の町ねこの調査に携わる。調査内容をまとめた「ながさき町ねこハンドブック」No.1~3を毎年発行。その他、「ながさき町ねこ写真展」5回開催、「長崎の町ねこ講座 ねこを知る、ねこを楽しむ」5回開催などの活動を継続している。
2012年より長崎県動物愛護推進員として活動。
中村 淳(なかむら・じゅん)=司会
長崎県地域猫活動連絡協議会会長・日本愛玩動物協会長崎県支部支部長
1968年生まれ。2009年夏に保護した子ねこの里親さがしをきっかけに、長崎でアニマル・ボランティアを始め、主に地域ねこ活動グループと行政・自治会や地域住民を結びつける役割や、ちらしやポスター・パンフレット、チャリティーカレンダー等の制作によって動物愛護活動を社会のなかに親和させる役割を担ってきた。また同時に、ねこと地域社会の問題について実践人類学/民俗学的な視点からの調査研究を継続して行なっている。
川又彩夏(かわまた・あやか)=コメンテーター
日本大学文理学部社会学科所属
1992年生まれ。現在同学科好井ゼミナールに所属し、卒業論文を執筆中。テーマは「日常と非日常の間――観光資源としての猫のあり方」(仮)に設定し、猫が観光資源たりうるのかを探る。大学2年次以降、東京都台東区谷中地区など50回以上のフィールドワークを重ね、今年8月には田代島を訪れた。大学2年次以降は自主ゼミナール「人とねこ研究会」のメンバーとして活動。
2013年11月には第13回新宿区「人と猫との調和のとれたまちづくりセミナー」でメンバーとともに地域猫活動の展望を考察した。2012年まちづくり研究成果として『谷中再発見―4つの町から見る現在と未来―社会学演習共同研究報告書』を発行している。
〈報告〉長崎の町ねこ講座・第7回「ねこを撮る・II」
朝からの雨と雷に開催が危ぶまれましたが、お昼近くになると太陽が顔を出してくれて開催することができました。参加者は15人、ちょっと寂しい人数でしたが、町ねこの観察や撮影にはちょうどいい具合でした。ねこの多いまちとして有名なN町、J町など長崎市の中心地をゆっくり時間をかけて回りました。
人一人がやっと通れるくらいの道が迷路のように入り組む住宅街を、ねこを探して歩きました。ミケねこ、サビねこ、チャトラ、チャシロなどいろいろな毛柄のねこたちがたくさん出迎えてくれました。小さくてかわいい子ねこたちもいました。「あんたたちは、なにしよっと?」と道行く人たちに声をかけられ、立ち話も。周りのねこ事情について話を聞くこともできました。小学生たちが子ねこと遊ぶ姿に「最近は外であそぶ子どもの姿をみなくなったのに、めずらしい」との声があがりました。ねこを通して、そのまちの姿が見えてきます。
2時間ほどのねこ歩きの後、会場のラッセル館にもどり、撮影した町ねこの写真をスライドで見ました。同じ道を歩いても、それぞれが撮るねこの姿は違い、新鮮でした。こうして、心配した雨も最後まで降らず「ねこを撮る・II」の「長崎の町ねこ講座 ねこを知る、ねこを楽しむ」は無事に終わりました。
この日の様子は10月28日付けの長崎新聞に記事が掲載され、また11月6日のNCCテレビ「Jチャンネルながさき」で放送されました。
日時:2014年10月26日(日) 13:30~17:00
会場:活水女子大学ラッセル館(長崎市東山手町1-60)
講師:多以良 稔(長崎の町ねこ調査隊塾)
主催:長崎の町ねこ調査隊塾
備考:この事業は平成26年度長崎市市民活動支援補助金の交付を受けて実施しました。
山根明弘『ねこの秘密』文春新書(定価本体770円+税)
ねこ博士の山根さんがねこの秘密に迫ります。
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長崎の町ねこ調査隊塾は平成26年度も引き続き、活動を続けていきます。ねこ好きさんはもちろんのこと、ねこに少しでも関心のある方、長崎の町を歩くのが好きな方はぜひ仲間に入ってください。塾生募集中です。
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